夏のオーバーヒート対策!クーラント液の役割と補充・点検のポイント
暑い時期になると、エンジンのオーバーヒートに注意しなければなりません。冷却水のクーラント液が、こうしたトラブルを防ぐために重要な役割を担っています。
本格的な夏になる前に、一度クーラント液の基本と役割、そして補充・点検のポイントをチェックしてメンテナンスを行っておきましょう。
目次
クーラント液の役割と重要性
まずはクーラント液の役割について見ていきましょう。
◇エンジン冷却システムの基本
車のエンジンは稼働によって大量の熱を発生します。クーラント液がエンジン内を循環してこの熱を吸収し、ラジエーターへ運んで放熱することで、エンジンを適温に保つ仕組みになっています。この冷却システムにより車はオーバーヒートを起こさず、安定した性能を発揮しているのです。
◇クーラント不足が引き起こすトラブル
クーラント液が不足したり漏れたりしているとエンジンが十分に冷やされなくなり、焼き付けなどのトラブルになります。クーラント液の温度がダッシュボードの水温計に表示されているので、頻繁にHを指している時は速やかにエンジンを停め、異常がないかをチェックすることが重要です。
◇クーラント液の成分
クーラント液は真冬でもエンジン内部で凍って膨張しない成分になっています。エンジンを適切に保護できるように、ただの水ではなく専用のクーラント液を使うことが大切です。
クーラント液の補充・点検のポイント
オーバーヒートが起こりやすい夏前にクーラント液をしっかりと点検しておきましょう。以下で一般的な車の点検のポイントをご紹介します。
◇リザーバータンクの位置
エンジンルーム内にクーラント用のリザーバータンク(サブタンク)があります。半透明のプラスチック容器に入っているのが一般的で、青・ピンク・緑・赤などに着色された液体がクーラント液です。「冷却水」や「COOLANT」などの表示や、前面のラジエーターと繋がれていることなどから判断できます。
◇クーラント液の確認方法
エンジン停止直後の高温の状態は危険ですので、点検は必ずエンジンが十分冷えた状態で行いましょう。
まずボンネットを開けてリザーバータンクを探し、容器側面の「FULL」「LOW」または「MAX」「MIN」の目盛を見て、液面がその間なら適正です。下限より少ない場合は補充が必要となります。
◇補充の適切なタイミング
補充は、点検時に液量がLOWを下回っていた時に行います。補充の際は既存と同じ種類・色のクーラントを使いましょう。異なるタイプの混合はできないため、必ず同じ種類のものを補充します。頻繁に減っている場合は漏れている可能性があるため整備工場などで点検をしてもらいましょう。
まとめ
オーバーヒートが起こりやすい夏は、クーラント液のメンテナンスがとても重要です。冷却水が不足していないか・周辺パーツに劣化がないかをしっかり確認し、必要があれば速やかに補充・交換を行っておきましょう。