エンジンから異音がする!「ノッキング」の原因と対策
走行中に車から何か金属を叩くような音が聞こえるようになったとか、車の振動が妙に大きくなったといったことはありませんか?
それはもしかすると「ノッキング」というトラブルの一つかもしれません。このトラブルはそれほど問題にならないケースもありますが、車が深刻なダメージを受けているサインの時もあります。その種類や原因、日頃の予防法などについてしっかり理解しておきましょう。
目次
ノッキングの種類
ノッキングとはエンジンから聞こえて来る異音のことです。まさにエンジンからノック(knock)が聞こえてくるという意味ですが、その原因にはさまざまな種類があります。
一般車でよくあるのは、以下の3種類です。
◇カーノック
カーノックとは主にマニュアル車を運転しているような時ギアの操作ミスで車体の揺れが起こる現象のことです。これはあくまで運転のミスによって一時的にエンジンが規定外の動作を起こしただけで、故障ではありません。
◇デトネーション(異常燃焼)
エンジンは吸入→圧縮→燃焼→排気というプロセスで駆動するピストンを車の動力に変えています。しかし圧縮比の異常やガソリンの種類の間違いなどなにかしらの不具合によって燃焼がこのプロセス通りに起こらなくなってしまうことがあります。想定外の爆発の衝撃でノッキングが発生している状態がデトネーションです。
デトネーションが発生していると、アクセルを踏みこんだ時にカラカラとかキンキン、ガラガラなどといった金属製の異音や振動が生じます。これはエンジンの調子を悪くし、エンジン各部の破損につながってしまう可能性もあるので、早めに整理工場やディーラーで相談しましょう。
◇プレイグニッション(早期着火)
こちらもデトネーションの一種で、燃えカスなどが原因で本来エンジンが点火されるタイミングよりも早く点火してしまう状態になってしまい発生しているノッキングのことです。こちらも早急の整備・点検が必要です。
日頃の対策はエンジンに負担をかけないこと
異常燃焼によるノッキングは放っておくとピストンやピストンリングの破損、ガスケット抜けなどエンジンの不調を引き起こします。
日頃からできる予防策についても理解しておきましょう。
◇できるだけ指定のガソリンを使う
ガソリンの燃焼のしやすさでエンジンの動作が変わるため、自動車の指定通りのガソリンを給油することが予防のために大切になります。ハイオク車なのかガソリン車なのかといったことをよく注意し、特別なことがない限り、種類の異なるガソリンを給油しないようにしましょう。
◇過積載をやめる
また過積載などで過度にエンジンに負担をかけすぎている時も、ノッキングにつながりやすくなる傾向があります。不要な荷物は極力乗せないように心がけましょう。
まとめ
マニュアル車などで運転操作を誤ったときに生じるのエンジンの異音は特に問題にはなりません。しかしアクセルを踏み込むたびに金属音が聞こえてくる時はデトネーションが発生している可能性があります。
放置して深刻になれば、エンジンの修理や交換となり、高額の費用がかかってしまう場合もありますので、ぜひ早めに整備工場やディーラーなどに点検・チェックをお願いしましょう。