ブレーキ性能を保つために!ブレーキフルードの寿命と定期的なメンテナンスのコツ
車の安全性を維持するためには、ブレーキシステムのメンテナンスが欠かせません。中でも、ブレーキフルードは制動力を直接左右する重要な役割を担っています。
今回は「ブレーキフルード」の基礎知識と、劣化のサインやメンテナンス方法について解説します。
目次
ブレーキフルードの基礎知識
まずはブレーキフルードとはなにか、その種類などについてチェックしていきましょう。
◇ブレーキシステムにおけるフルードの役割
ブレーキフルードとはブレーキペダルを踏む力を、車輪に効率的に伝えるための媒体です。「ブレーキオイル」とも呼ばれ、ペダルから油圧でその力を伝達し、増幅してブレーキパッドを動作させる仕組みになっています。
◇ブレーキフルードの種類
ブレーキフルードは成分や沸点などの違いによって、いくつかの種類に分かれています。それぞれの区別としてDOT規格が一般的で、よく使われているのは街乗り用のDOT3、スポーツ走行用のDOT4という種類です。取扱説明書などに種類が書かれており、種類の違うものを混ぜて使うことはできないことには注意しておきましょう。
劣化のサインと対処方法
ブレーキフルードが劣化すると、車の制動力に影響が出てとても危険です。劣化している時の症状や対処方法について理解しておきましょう。
◇ブレーキの感触が変わったら要注意
ブレーキフルードは吸湿性が高いため長期間使用していると水分を吸収し、その結果ブレーキ性能が低下します。ブレーキフルードが劣化すると、まずブレーキペダルの感触に変化があらわれることが多いです。ペダルを踏んだ時に「ふわふわ」した感じや、以前よりも踏む力が必要になる場合は、フルードに水分が混入している可能性があります。
◇寿命の目安
ブレーキフルードの寿命は一般的に2~4年くらいと言われています。走行頻度が多かったりブレーキを多用していると早めに劣化するので注意が必要です。劣化するとフルードの色も少し黄色がかった透明から、茶色や黒っぽい色に変化しますので、定期的にエンジンルーム内のフルードの色もチェックしておきましょう。
◇交換は専門に依頼
ブレーキフルードが劣化した場合は速やかに交換する必要がありますが、交換作業は専門的な知識や技術が必要となります。しっかりとブレーキが動作するようにタイヤを外したり、エア抜き作業などが必要となるため、初心者は無理をせず整備工場やディーラーに依頼するようにしましょう。
まとめ
ブレーキフルードはペダルの踏力を適切に各ブレーキに伝える、安全性に直結するものです。定期的な交換と適切なメンテナンスを行うことで、ブレーキシステムの劣化を防ぎ、万が一の事故を未然に防ぐことができます。ブレーキの効きが悪いなど劣化のサインが見られたら、早めに専門のディーラーや整備工場などに相談しましょう。