マフラーの役割と構造、故障時の症状とは?
マフラーの役割というと排気音を抑えるというイメージが強いかもしれませんが、その他にもエンジンをスムーズに働かせる役割や、環境にとって有害となる排気ガスを触媒で除去する役割なども担っています。異常や故障などがあればすぐに対処することが大切です。
今回は車のマフラーの役割や、故障時の症状などをご紹介いたします。
目次
マフラーの役割
マフラーとは、厳密にいえば車の後ろに見える金属製のパイプとサイレンサー部分のみを差します。しかし排気にかかわるパーツとして広義に解釈し、エンジンから出る排気ガスを一本にまとめる「エキゾーストマニホールド」、「キャタライザー(触媒)」というパーツも含めて呼ぶこともよくあります。
これらのパーツの役割とはなんでしょうか。
◇排気音の低減
マフラーの一番の役割は、排気音を抑える点です。ガソリンを爆発させてエネルギーを得ている排気ガスをそのまま放出すると大きな爆発音が響き、騒音などの問題を引き起こします。消音材や音圧を下げる仕切りなどで構成されたサイレンサーを通し、排気音を低減させています。
◇スムーズな排気
エキゾーストマニホールドとは、エンジンから排出される高温高圧の排気ガスをスムーズに排出するパーツです。エンジンの複数のシリンダーから様々なタイミングで排気されるガスが干渉したり乱気流が発生しないように、スムーズな排気を促します。エンジンがいつもスムーズに稼動できるようにする大切な役割です。
◇有害物質の除去
「キャタライザー(日本語で「触媒」の意味)」と呼ばれるパーツもあります。エンジンから排出するガスは自然や人間に害のある物質が含まれているため、キャタライザーで有害物質を除去しクリーンにしています。
マフラーの異常
以下のような症状があるとマフラーの不調が考えられます。ディーラーや整備工場などに相談をしましょう。
◇異音
マフラーから異音がしていたり普段より大きな音が鳴っている時は、腐食や破損などで穴が開いてしまっている可能性があります。特にエンジンの回転数が上がった時などに、ガラガラとかバラバラといったこもった音がする時はマフラーの故障が考えられます。
◇白煙が出る
マフラーから白煙が出ている時はマフラー自体に問題があるというよりも、エンジンに深刻なダメージが出ている可能性があります。エンジンに高い負荷がかかり内部パーツの破損が起きてしまっているのです。
◇水がたれるのは故障ではない
マフラーから水がポタポタ落ちるのは正常です。排気ガスに含まれた水分や寒い季節の結露などが出ていることは問題ありません。
ただし水が出て来ずに内部に溜まってしまうことがあります。アクセルを踏むと水の音が大きく聞こえるようであれば要注意と言えるでしょう。
まとめ
マフラーは騒音を抑えるだけではなく、エンジンがスムーズに駆動する役割や、環境のための役割も担っている非常に大切なパーツです。
異音や白煙などが出ている時はマフラーやエンジンに深刻な故障が生じている可能性がありますので、すぐにディーラーや整備工場などに相談しましょう。