坂道を運転する時の注意点やコツは?
坂道は思っている以上にスピードが出てしまったり視界もあまりよくないため、事故の危険性が高くなります。
今回は平坦な道を走る時とは異なる坂道運転の注意点、そして安全運転のポイントについてご紹介いたします。
目次
坂道を運転する時の注意点
坂道は、平坦な道を走る時とは違った危険がたくさんあります。まずはそうした注意点についてチェックしていきましょう。
◇上り坂での速度調整
上り坂は速度がなかなか上がらないことで逆にアクセルペダルを踏みすぎてしまう傾向があります。それによって対向車や歩行者などに気づくのが遅れてしまうのです。
また上りは発進が難しいことにも注意が必要です。停車したあとスムーズに加速できず、車が後退して慌ててしまうこともあります。
◇上りの視界不良
坂の頂上付近は道の向こう側を視認できない危険があります。さらに上りは太陽の日差しが車内に差し込みやすいため、まぶしさによる視界不良もあります。
◇下り坂でのブレーキ
下り坂では重力によってスピードが出やすくなってしまう危険性があることはもちろん、「べーパーロック現象」や「フェード現象」と呼ばれる現象にも注意が必要です。
「べーパーロック現象」とは摩擦熱がブレーキオイルにまで伝わって、オイルの温度が高くなり過ぎ、それによってブレーキが効かなくなってしまう状態のことです。「フェード現象」とはブレーキパッドが高熱になることによって制動力が一時的に低下する状態のことです。下り坂でフットブレーキを多用すると、ブレーキが効きにくくなる性質があることはよく理解しておきましょう。
坂道運転のコツ
以上のような注意点を踏まえて、坂道を運転するコツをチェックしていきましょう。
◇頂上付近ではしっかり速度を落とす
頂上付近ではしっかり速度を落とし、さまざまな状況に対応できるようにしておくことが大切です。また坂の頂上や急な坂道では、一時停止といった指定がない場合は原則駐停車禁止であることも頭に入れておきましょう。
◇坂道発進のポイント
オートマ車で坂道発進をするのは少しコツが必要です。それほど急でない坂道ではギアをまずDレンジに入れて、クリープ現象(オートマ車でアクセルを踏まなくてもゆっくり前に進む現象)を使いながらアクセルを軽く踏めばスムーズに発進できます。
急な勾配での発進は、まずサイドブレーキをしっかり引いて車が後退しないようにします。その上でアクセルを踏みサイドブレーキを徐々に戻しながら前進させていくのがコツです。
◇下りではフットブレーキを使い過ぎない
前述したべーパーロック現象などにより下り坂を走っている時はフットブレーキが効かなくなる危険性があるため、フットブレーキにできるだけ頼らないで済むような速度調整を心がけましょう。極力エンジンブレーキなどで速度を落とすことがポイントです。
まとめ
坂道は平坦な道よりも速度調整に細心の注意を払うことが大切です。
さらに上りでは視界不良が起こりやすくなること、下りではフットブレーキが効かなくなってしまう危険があることをしっかり頭に入れておきましょう。